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複数の自分/分裂自我と意識権

「複数の私」こそ、人を幻想に落とし入れ、
不幸にさせている大きな原因である。
博士によると、われわれの内部には何人もの「私」がおり、
それが状況に応じて入れ変わり立ち変わり意識に現れ出るという。
人が急に変わってしまうのも、ひとつの「私」が
別の「私」 に変わってしまうためである。

「人は苦しいことや極限状態に置かれると、
自分の都合のいいような偽りの動機、こじつけ、
理屈を考えだし、自分を正当化する。
そして、そのためにもっともふさわしい「私」が登場するのだ。

たとえば、わかりやすく例をあげよう。
会社で上司と接するときの『私』がいる。
家で家族と接するときの『私』がいる。
神に祈る高尚な『私』もいれば、
世俗的ないやらしいことを考 えている『私』もいる。
親切な『私』、乱暴な『私』がいる。
にぎやかな場所を愛する『私』、孤独を愛する『私』、
気前がよく何でも引き受けてしまう『私』、
引き受けてしまったことを後悔する『私』がいる。

非常にたくさんの『私』が『私』の中に住んでいるのだ。
そして、かわるが る『私』がこの意識を支配する。
すべての『私』がこの「意識権を獲得しようとがんばっているのだ」

「自分」がこのようにたくさんいたら、幸福をつかむことはできないだろう。
たとえば結婚を 考えてみよう。
クールで渋い男性を好む『私』と、やさしくて楽しい男性を好む『私』が
自分 に同居していたらどうなるだろう。
今その人がクールで渋い男性と結婚したならば、
そういう タイプを好む『私』は満足するであろうが、
やさしくて楽しい男性を好む『私』は不満でどうしようもなくなるのだ。
したがって、今度は離婚してやさしい男性と結婚したり、浮気したりする。
だが、結果は同じことで、また別の『私』が不満になる。
この人は永久に満足のいく結婚はできなくなってしまうのだ」

「結婚ばかりでなく、このような分裂的自我はあらゆる人間関係、
仕事などの破綻の原因となる。接するたびに対応を変えられたり、
約束を破られたり、一度いったことを途中でやめられたりしたのでは、
つき合うほうはいやになるであろう。
さらに、ある程度まで進んだ仕事が、 ほかの「私」によって
トンチンカンな干渉をされたりしたなら、
中途で挫折してしまうことは明らかである。

それに内面的にも非常に苦しいだろう。
何をやっても満足することがない。永遠の放浪者なのだ。
恋愛や友情がうまく育たないと嘆く人は、
以上のような原因があるのかもしれない。
やっかいなことは、それが自覚されないということなのだ。
なぜならわれわれは眠っているからである」

ヘンリーがいった。「いったいどうすればいいのですか」
「自己観察だ。ひたすらなる自己観察だけが、
分裂した個々の『私』のすべてを理解することができる。
自己観察によって、自分に嘘をつくことをやめなければならない。
真実の『私』はひとりであり、ほかはすべて幻想なのだ。
あらゆる幻想の自己を消していったとき、真実の自己が残る。
それこそ本当に『私』と呼べるものだ」


◆ファウスト博士の超人覚醒法 斉藤啓一 より抜粋

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プロフィール

Nada

Author:Nada
オカルト・陰謀論・不思議などに興味があります。主にD.アイク氏、無明庵EO氏などに影響を受けてます。
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