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「よく噛んで食べる」の弊害

噛むことの効能については、以前の記事でも触れた事がありますが、
胃への負担を減らしたり、満腹感を高めたり、
あるいは顎の筋肉を鍛えたりと様々な効果が期待できるとされています
ただここでふと私に一つの疑問が生じました。

「はたして野生動物はよく噛んでいるのか」

確かによく噛んでいる時はあると思います。
肉食動物がモグモグ、バリバリと肉を噛んでいる映像は私も見た事があります。
ただ、それは「よく噛んで食べよう」と思って噛んでいるのではなく、
「噛む必要があるから噛んでいる」と、
その結果「よく噛んでいる」のではないかと思うのです。

その事を思うと「何でもよく噛んで食べるべきだ」という考えは
妥当なのかどうか、再考する必要があると思いました。
次の本が参考になりましたので御紹介致します。



ノウサギは、葉や茎や、木の皮や樹皮、草の根など、
自分が伸び上がって届く範囲の植物はたいてい食べる。
バクテリアによる分解・発酵は盲腸での一回だけなのでよく噛まなければならず、
何度も歯をすり合わせることになる。だから、シカの歯よりも摩耗する。
しかし、ウサギの仲間の歯はどれも一生伸びつづける歯なので、
逆に擦り減らなければ大変なことになる。

実家の幼稚園で飼っていたアナウサギのピーターが死に、
庭にお墓をつくって埋めたというので、掘り起こして宅配便で送ってもらった。
ピーターの切歯を見てびっくりだ。異様に伸びている。
こんな切歯を持っていたら、食事を満足にとれなかっただろう。
ピーターはペットとして飼われていたために、
伸びてくる切歯を、硬い樹皮を食べたりしてすり減らすことができなかったのだ。

野生動物では、歯がすり減ったり欠けたりすることは、
食物を咀嚼できなくなること、つまり死を意味する。
ヒトは歯が全部なくなってしまっても、人工の歯をもつことができ、
生存しつづけることができるが、
野生のサルにとっては歯の摩耗は命とりなのだ。(p114-116より引用)

野生動物と歯の関係を示した内容の話です。
すべての動物に共通の源流があると考える
汎動物学の観点を持ってこの文章を眺めると、
一つの大きな原則が見えてきます。

すなわち「本来食べるべきものを食べていれば、
自然な形でよく噛んで、歯のトラブルも起こらない」ということです。
逆に言えば、本来食べるべきものでないものを食べ続ければ、
ペットとして不自然な食べ物を食べさせられ続けたノウサギのピーターのように、
命に直結する歯のトラブルにつながりうるという事です。

ヒトに当てはめれば、本来食べるべきものを食べていれば、
よく噛もうとわざわざ思わなくても噛みますし、
そうしていれば歯のトラブルが起こる事もありません。

糖質制限実践者から歯の調子がよくなったという話をよく聞くことは、
糖質制限食がヒトの本来の食性に合った食事だという事を
示す傍証になっていると思います。

不自然な要因というのは自然で安定した恒常性維持の状態を、
良くも悪くも変えてしまう可能性を持つものです。
噛まなくてもいいものをよく噛むという事は、
必要以上に歯の摩耗を引き起こすという悪い事態を引き起こす可能性があります。

だから少なくともデフォルトで「よく噛むことは良い事だ」と
決めつけるのは見直した方がいいのではないかと私は思うわけです。
もっと言えば、「よく噛む事で満腹感が高まるという効果は
はたしてどれほど効果があるのだろうか」とも思います。

というのも私は自宅で食べる量を抑えようと思って、
スルメやビーフジャーキーといった噛まずには食べられないような
食品を集中的に利用する時期がありましたが、別にそれをしたからといって
満腹感が早めに訪れるという事はあまりありませんでした。

基本的に満腹感という感覚は、
現状を維持する上で必要なエネルギーが入ってきた段階で、
「もうこれ以上食べ物は必要ないですよ」というメッセージとして
身体に伝えられるべきものであるはずです。
だから本来は玄米を何度噛もうとも、必要なエネルギーが入ってこない限りは
満腹感はまだ作られるべきではないのです。


◆「噛む」について再考する/たがしゅうブログ より抜粋編集
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-674.html


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プロフィール

Nada

Author:Nada
オカルト・陰謀論・不思議などに興味があります。主にD.アイク氏、無明庵EO氏などに影響を受けてます。
個人ブログhttp://blog.livedoor.jp/siest/

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